言葉の魔法・上(2/14)

17日まで東京都写真美術館で行われていた展示
「文学の触覚」を見にいって参りました。
終わった展示のレポですみません……なんですが
見にいったのが14日だからね! 直後に倒れたもんね!
本当はすぐ書いてアップしたかったです。誰かが見にいけるように。
てなわけで以下みっちりレポートなので興味ある人だけどうぞ。
でも「レポート」まで行ってないかも。ただの感想文かも。
「群像」の方が読んじゃったらごめんなさいレベルー。
あと、個別の作品を文章担当の方の名前で指しちゃってますけど、
もちろん美術作家さんのほうもいるのでね。
そっち側に興味がある方は是非サイト↓で確認して下さい。

 
概要&作家紹介は公式サイトを見ていただきたいのですが、ばっっさりはしょって言えば、純文学と双方向アートのコラボ展示だったと思う。触ると反応する、という作品が多かったのは確かだけど、「触覚」って言うほど「触覚」じゃないよね的な。やっぱり一番使ってたのは視覚だと思うし(てか、すべて視覚がないと成り立たない作品だったような)。でももちろん、普通の活字スタイルとは全然違う作品が見られました。
「すっげえ!」と思ったのは穂村さんのやつです!
白い無機質な円形のテーブルがふたつある。で、そこに手のひらを差し出すと、短歌 or 動くワードがランダムでひとつ降ってくるっていう。
今スラッと読んだかもしれないけど、手のひらに字が映るってびっくりするから! しかも最初テーブルにはなにも映ってないわけですよ。汚れひとつない白いテーブルなのよ。でも手のひらには字が映るのーー! 本当に落ちてくるみたいに映る。意味はわかるけど仕組みはわかりませんでした。魔法みたいだった! 
しかも落ちてくるのが穂村さんの言葉なのがいいよね。魔法ぽいもん。タイトルになっている「火よ、さわれるの」がもういいもんね(タイトル通り火がさわれるシーンもある)。
言葉は読み終えてぽっとテーブルに解き放つと(って意味わからんかもしらんが、手のひらのカエルを池に放つようなイメージでよろし)、テーブルの上でアニメーションします。「美」っていう字がヨコ線を動かしてテケテケテケって歩いたり? とか。最初学芸員の方がやって見せてくれたんだけど、信じられませんでした。
今冷静に考えてみても、私の頭では仕組みがわからない……。うん、魔法だった。あと、「触覚」に一番近かった。
前情報を得た段階で面白そうだと思っていたのは平野さんの。「記憶の告白」っていう。
でっかいスクリーンの前に、バスケットボールよりちょいデカいくらいの白いツルツルの球体が置いてあって、それを振ると、スクリーン上の文章が呼応してこちらに迫ってきたり……遠ざかったりも、したかな。文字がさざなみみたいに遠くでカヤカヤしたり。
ビジュアル的には非常に面白い作品だったんだけど(迫力あったし、きれいだったし)、ぶっちゃけ文章読めんかったね! 読めなくてもいいもんかな……って展示見た時は思ったんだけど、帰ってきてパンフを読んだら(全文読める)、「え、こんなこと書いてあったの?」とびっくり……。若干ネタバレしてしまうと、球体を振るであろう人の「記憶」に訴求する効果を持つ文章なんだよね。中身は。もしこれがスクリーンでわって迫ってきたらドキドキしちゃう! みたいな。でもそこまでの効果が出ていなかったかも、と個人的には思いました。断片が目に入っただけでもなにかを思い出すように仕込んであったと思うんだけど……その断片すらちゃんと読み取れてねー。もうちょっと文字のアニメーションが遅いといいのかな? でも遅いとあの迫力が損なわれちゃうだろうしなあ。
「谷崎リズム」も「どんなリズム?」と期待していったんだけど、私には「リズム」が見えんかったよ……。
谷崎潤一郎の文章を読み上げる感じで五十音表にカラーの碁石? みたいのが置かれていくんだけれども、ものすごい規則性があるのでは……とわくわくしたわりにわからなかった。谷崎の文章を五十音で割る意味があるのだろうか。いや、つくった人には超わかってたらすみません。
うん、で一番興味深かったのが「Type Trace道:舞城王太郎之巻」です。
Type Traceっていうソフトを使ってだな! 舞城王太郎が打った文章が打った時のスピードでそのままでっかいスクリーンに映る! うーん、舞城のパソコンに忍者が仕込んであってそいつが舞城の動きを完全トレースして帰ってきました、見て! みたいな感じ。
かえって回り道して言ってしまったような気がする……あ、要するに作家が打つところを横で見ているのと同じってことです。
これ絶対見る! 見なきゃ死んじゃう! くらいの気持ちで会場に行ったので、そら面白かったです。だって他人が書いているところを見られるんだよ! 現実には絶対ないよ!
マンガの執筆は一度マンガ家さんに見せてもらいたい……と思っているのですが、まあそれはアシスタントになれば叶うかもしれないし、そうでなくとも、アシスタントさんを使い慣れているマンガ家であれば、横に人がいても大丈夫だから見ててオッケーよ、って言ってくれるかもしれない。
でも小説はだめだろ。多分。
うーーーーん、生きている間に一度は「小説執筆ライブ!」っていう酔狂な企画をする編集者があらわれるかもしれない、と実は普通に考えているのですが(かなり広いホールみたいなとこで、パソコンに向かう作家が5人くらいいて、それが実況でスクリーンに映し出される……みたいな)、まあ何回もはないよね。それ見にいけるとは限らないし……。したらもう今回しかないかもくらいの気持ちで。見にいったの。
しかも舞城王太郎。この人をおいて他にない!!!! っていうセレクトだと思います(わざわざ「舞城王太郎之巻」って書いてあるから前例があるのかもしんないけど。聞いたことないから、ひとりめかな? と思った)。純文作家の中ではMAX速そう。ていうか他の純文学作家は執筆速度が遅すぎて見ていられなそう(偏見すみません)。あと、秘密がありそう。あっ、それだよねやっぱ。私とかは秘密がなさそうだから別に誰も見たくないと思うなマジで!
穂村さんの説明でも言ったけど、「魔法」がキーだな。どっかで魔法をかけているのでは! と思っていたので、その様子を絶対見る絶対見る! って意気込んでいたのだけれど……。
【長いので下の記事につづく】