文庫版『エバーグリーン』について・下(3/2)

<長いので上の記事から続く>
この話は、多分、言われなかったら書かなかっただろうなーと思います。
なんだろう。ダイレクトすぎて。自分のそのまんますぎて。
でも、色々迷って、最終的には、「もう今自分が持ってる一番大事なものを手放す!」
ってかくごを決めました。
そしてこうなるわけです……。
上のリンクは刊行時の記事です。
いちいちクリックしない人のために書いておきますが、
要するに「なんと言われてもいいけど無視されるのだけはやだ」とかそんな意気込み。
が、しるしてある……。
しかしこの本は、結構なんとも言われませんでした。
当時の行きつけの書店で、平台にどーんと積んで下さったのですが
これがまったく減りませんでした。
そして2ヶ月で、減らぬままそっくり返本されていきました。
マイ・ファースト・挫折……
凹みました。
夜の雨降るベランダで昔の夢を数え上げたりするくらい凹みました。
そして熱出してまで書いたこの本も、なんとなく恥ずかしいもののように
思うようになってしまった。
だって全部私の独り相撲じゃん、ばかみてえ、と思って。
だから実を言うと、刊行時通して1回読んだきりだったんです、私は
(まー書き下ろしだから作業上それまでに飽きるほど読んでる、
 ってこともあるかもしれませんが)。
でもこうして文庫にしていただけることになって、ゲラで読み返したら、
書いてよかった〜……と心から思えました。
広く受け入れられはしなかったけれど、これに取り組めて、
ちゃんと最後まで書いて、それが本になっただけで十分すごいよと思った。
自分で言っちゃあだめなのかもしんないけど。でもほんとに
24歳当時までの自分の持ち物がぎゅっと詰まっていて
(もちろん記憶そのままではまったくないんだけど、
 持ってるものがフィクションを通して入ってるという意味で)、
それを売るのがまあ「恥ずかしいことだっつーの!」と言う人はいるかもしれないけど
私は形になってよかったと思った。
あまつさえ、文庫になってもう一度人目に触れる機会をいただけるなんて。
ほんとに、書いてよかった。
きっかけを下さった双葉社の担当さんに感謝します。
ありがとうございました。

 
あ、さっきちらりと書いてますが、
文庫には「あとがき」「解説」ともにありません。
本文は、言い回しレベルの直しくらい。
……ですが、1シーン分の加筆と、あとは、
台詞を1箇所修正することで
事実関係を変えちゃってるところがあります。
こういうのは直しても著者の自己満足なのかもしれない……。
でも当時思い切れなかった部分だったので、手をつけました。
単行本で読んで下さった方、よろしければ
「未読の友達に買わせ、それを借りて読む」などの方法で
確かめてみて下さい(笑)
というわけで10日、よろしくお願いいたします。
発売日は地域によって前後します(多分)。
今から書店に予約するもよし、図書館にリクエストするもよしです!!
(文庫を扱ってる図書館ってそんなに多くないような気もしますが)