新潮文庫版文芸あねもね発売(2/27)

こんにちは。豊島ミホです。
新潮文庫版「文芸あねもね」、正式な発売日はまだですが、
首都圏の書店では並び始めているようです。
私も昨日ゲットしてきました!
電子版の販売は24日で終わり、これからは
「紙の本」で販売させていただくことになりました。
みなさまよろしくお願いします。
むしろ店頭で文庫を見て「何故豊島ミホがいるのか」と疑問に思い
ここに来て下さった方は文芸あねもね公式ブログを一度ご覧下さいませ。
チャリティ同人誌に参加するにいたった経緯がわかります。
こっちの豊島ブログでの言及はここここです。
電子版リリースの時と同じ話になっちゃいますが、個人的に一番アピールしたいのは
「本当に面白いアンソロができた!(と私は思った!)」っていうことです。
紙の本が出るという話になったのも、もう相当前のことですが、
それが決定した時、私は
「もう、これ、死ぬな」
とひそかに思いました。
こんな面白い同人誌の制作に参加できて、最後までやれた! というだけでも
人生の何にも勝る「無事に目標達成された冒険」だったのに
これを紙の本にしてもらえるなんて、夢のような話すぎて
そんなこと一生のうちにあってはいけないから多分そのまえに頭に建築資材が落ちてきて死ぬな。
と思ったものです。
あとは「そんなうまい話があるわけがねぇ、絶対編集部から
『もうおひとかた著者足しません?』とか笑顔でベストセラー作家への原稿依頼を提案され
その時点で私たちの本でもなんでもなくなって終わるんだ!!」と疑ってかかってました
(新潮社様すんません……でも、どこの出版社さんでも疑ったと思います)。
いやでも本当……よくそのまま出してくれたなと思います……
う、売れない面子だと言っているわけではなくてな!
掲載順も、原稿の内容も(校正と細かい直しは入っているものの)
「同人誌」のままで出すというのは、結構な実験的試みだったと思うのです。
しかも私、もう文芸の世界にいない私が何故かやたらな分量書いちゃってるし。
そんな本がそのまま紙になり、電子書籍ユーザー以外のみなさまにも
読んでもらえる機会を得るとは……。ミラクル以外の何者でもありません。
文庫に携わって下さったみなさま、ありがとうございました。
そして文庫になるまで、電子版を支えて下さったみなさまに、ここでも御礼申し上げます。
買って下さった方をはじめ、広めて下さった方、お力貸して下さったみなさま、ありがとうございます!
ちなみにあねもねメンバーで、文庫化にあたって活躍したのは
宮木あや子さん(連絡事務/折衝/おまけページ総監督)と
デザイナーの山口由美子さん(電子版に引き続きデザイン担当)です
(私は自分の著者校正以外何もしていません……)。
おふたかたとも、大変お疲れさまでした!!
あ、以前の記事で文庫版あねもねの価格を「740円」と紹介していましたが
「704円」の間違いでした。失礼いたしました。
税抜き704円だと思っていたら税込み704円だった。
該当記事にも訂正を入れています。

「紙の本」が出て、この1年くらいの色んなことを振り返るようになりました。
地震のことを思い出す時、その瞬間のことより、数日後の
ぴーんと張った空気と、静かさのことを思い出します。
いちばんに思い出すのが、雪に閉じ込められた上にストーブのスイッチも入っていない
いつもは有り得ないくらいしんとした自分の部屋で、本棚と向かい合ってた時の気持ちです。
もう何も読めないしかけない、と思いました。
大好きだったはずのマンガも頭に入ってこないような数日間が、ありました。
それは多分おおかたのひとがそうだろうと思います。
音楽、活字、絵画……
人の手でつくられた、生活に必ずしも必要ではないものと
もう前と同じ気持ちでは会えないと本気で思いました。
その時は。
今は、その時見ていた本棚に「文芸あねもね」があります。
きっとこの本は、この先長いこと、自分の本棚の心臓部であり続けると思います。